Japanese
English
特集 脊椎関節炎の診断と治療update
脊椎関節炎類縁疾患としての掌蹠膿疱症性骨関節炎
Pustulotic arthro-osteitis as a related condition of the spondyloarthritis
石原 陽子
1
Yoko ISHIHARA
1
1聖母病院,皮膚科
キーワード:
Pustulotic arthro-osteitis(PAO)
,
Modified PAO diagnostic guidance 2022
,
Sonozaki disease
Keyword:
Pustulotic arthro-osteitis(PAO)
,
Modified PAO diagnostic guidance 2022
,
Sonozaki disease
pp.1361-1370
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003162
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:掌蹠膿疱症性骨関節炎(PAO)は掌蹠膿疱症(PPP)に多様な骨関節炎を不定期に併発する自己免疫性疾患であり,PPPの約4.2~30%に発症する。PAOの約8割に前胸壁病変,約3割に脊椎病変,約2~4割に末梢関節病変を認める。脊椎病変では時に多椎間にわたる強直を起こし,不可逆的な機能障害を残す。骨関節病変が出現しているときに必ずしもPPPを併発しているとは限らない。診断については厚生労働省研究班から改訂PAO診断ガイダンス2022が発表された。ポイントはPPPの診断は皮膚科専門医が行い,骨関節炎は前胸壁以外の病変も対象とし,単純X線またはMRIの画像検査での異常所見を必須とすることである。治療は禁煙や歯科口腔ケアなどのほか,病巣感染の有無の確認と,病巣があればその治療が重要である。薬物治療はNSAIDsが第一選択薬であるが,文献上はビスホスホネート,生物学的製剤などがPAO治療に有用とされる。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.