Japanese
English
論述
掌蹠膿疱症性骨関節炎について
Clinical and Histological Features of Pustulotic Arthro-osteopathy
川井 和夫
1
,
土井田 稔
1
,
井口 哲弘
1
,
鵜飼 和浩
1
,
大野 修
1
,
広畑 和志
1
,
藤田 久夫
2
,
立石 博臣
3
,
石川 斉
4
,
八尾 修三
5
Kazuo Kawai
1
1神戸大学医学部整形外科学教室
2兵庫県立加古川病院整形外科
3兵庫医科大学整形外科
4神戸大学医療技術短期大学部
5国立明石病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Kobe University School of Medicine
キーワード:
掌蹠膿疱症性骨関節症
,
pustulotic arthro-osteopathy
,
X線像
,
X-ray findings
,
病理組織像
,
pathology
,
臨床的位置づけ
,
clinical entity
Keyword:
掌蹠膿疱症性骨関節症
,
pustulotic arthro-osteopathy
,
X線像
,
X-ray findings
,
病理組織像
,
pathology
,
臨床的位置づけ
,
clinical entity
pp.1192-1202
発行日 1986年11月25日
Published Date 1986/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907504
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抄録:掌蹠膿疱症性骨関節炎(PAO)の臨床病態を知る目的で,自験例41症例の臨床像,X線像,血液像,組織像の検索を行った.PAOは前胸部の有痛性腫瘤を主病変とし,30〜50歳代の女性に好発する.またおよそ30%の症例では脊椎,仙腸関節,末梢関節などにも病変が認められた.これらの骨関節病変は非常に難治性で長期間にわたり寛解と増悪を繰り返していた.鎖骨の肥大は,早期より経時的に追跡できた症例から,骨膜性骨形成の結果と思われた.6例に生検を行ったが,組織学的には皮膚,骨,滑膜病巣部には共通して,多核白血球とリンパ球を主体とする慢性炎症細胞浸潤が見られた.このことから各部位の病巣には密接な関連があり,共通の病因を有していると推測された.臨床的位置づけとしては,PAOをseronegative spondyloarthropathyの一疾患とするには問題点も多いことを指摘した.
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