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特集 骨折治療の現在地を知る!
Ⅵ.感染・偽関節
Induced membrane technique(Masquelet法)における色付き骨セメント使用のすすめ
The recommendation of colored bone cement in induced membrane technique
佐藤 寿充
1
,
佐々木 源
2
Toshimitsu SATO
1
,
Gen SASAKI
2
1虎の門病院,外傷センター
2帝京大学医学部附属病院,外傷センター
キーワード:
Induced membrane technique
,
Bone cement
,
Indigo carmine
Keyword:
Induced membrane technique
,
Bone cement
,
Indigo carmine
pp.689-693
発行日 2024年4月30日
Published Date 2024/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002982
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2000年にMasquelet ACが発表したinduced membrane technique(Masquelet法)は普及し,外傷後骨欠損や感染性偽関節などに用いられるようになった。Masquelet法の一番の特徴は手術手技が容易なことであるが,ピットフォールも存在する。特に骨セメントは骨皮質と色調が似ており,取り扱いに難渋することがある。このことを防ぐためわれわれは骨セメントにインジゴカルミンを混和させている。セメント撹拌時にインジゴカルミンを混和させることで骨セメントが青色となり,骨セメントと骨の境界を明瞭にし,骨セメント除去時の遺残や正常骨の過剰除去を予防している。骨セメントにインジゴカルミンを混和することによるMasquelet法の治療成績への影響を調査したが,インジゴカルミン混和群と非混和群で骨癒合の有無とその期間に差はなかった。インジゴカルミンは安全かつ簡便に使用でき,Masquelet法による骨再建の一助となると考える。
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