Japanese
English
誌上シンポジウム 外傷における人工骨の臨床
巨大骨欠損再建における人工骨の意義と可能性
Reconstruction of Large Bone Defects:Raison d'etat and Future Perspective of Synthetic Bone
渡部 欣忍
1,2
,
佐々木 源
1
,
坂 なつみ
1
,
宮本 亘
1
,
河野 博隆
1
Yoshinobu WATANABE
1,2
,
Gen SASAKI
1
,
Natsumi SAKA
1
,
Wataru MIYAMOTO
1
,
Hirotaka KAWANO
1
1帝京大学医学部整形外科学講座
2帝京大学医学部附属病院外傷センター
1Department of Orthopaedic Surgery, Teikyo University
2Teikyo University Hospital
キーワード:
人工骨
,
synthetic bone
,
骨移植
,
bone graft
,
骨欠損
,
bone defects
,
マスクレ法
,
Masquelet technique
,
セラミックス
,
ceramics
Keyword:
人工骨
,
synthetic bone
,
骨移植
,
bone graft
,
骨欠損
,
bone defects
,
マスクレ法
,
Masquelet technique
,
セラミックス
,
ceramics
pp.1077-1085
発行日 2018年12月25日
Published Date 2018/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201236
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組織を再生させるためには,(幹)細胞(cells),足場(scaffolds),シグナリング分子(signaling molecules)の3つの要素が必要で,これを再生医療のtriangular conceptと呼ぶ.この3つの要素は,骨再生における骨形成能(osteogenesis),骨伝導能(osteoconduction),骨誘導能(osteoinduction)に相当する.
これまで,骨移動術や血管柄付き骨移植でなければ再建できないといわれていた,50mmを超えるような巨大骨欠損も,Masquelet法を用いれば遊離自家海綿骨移植で再建できることがわかった.その結果,骨欠損再建の限界は,採取可能な自家海綿骨の量で規定されるようになった.
自家海綿骨に加えて,骨伝導能を持つ人工骨を併用することで,この限界を克服できる可能性がある.骨伝導能を有する材料としては,同種骨,生体材料,セラミックスがある.当院ではβ-TCPを用いて良好な臨床成績を得ている.
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