Japanese
English
研究
携帯型赤外線サーモグラフィカメラによる皮膚血流評価の試み
Evaluation of cutaneous blood flow by the application of portable infrared thermography camera
山田 賢治
1
,
稲田 成作
2
,
海田 賢彦
2
,
田中 佑也
2
,
吉川 慧
2
,
山口 芳裕
2
Kenji YAMADA
1
,
Narisaku INADA
2
1杏林大学医学部,救急医学
2佐々総合病院,整形外科
キーワード:
Infrared thermography camera
,
Cutaneous blood flow
,
Skin temperature
Keyword:
Infrared thermography camera
,
Cutaneous blood flow
,
Skin temperature
pp.1505-1512
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002785
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要旨:近年,赤外線サーモグラフィを用いた皮膚温測定による皮膚血流評価の有用性が報告されている。当大学高度救命救急センターに,2020年4月から2021年10月の期間に搬送され集中治療室に入室した傷病者のうち,携帯型赤外線サーモグラフィカメラにて皮膚温測定を行った12名を対象として臨床評価を試みた。平均年齢は55.3歳,男性9例,女性3例,疾患の内訳は,外傷5例,熱傷3例,圧挫症候群2例,血栓・塞栓症が各1例であった。皮膚温測定は第1~第9病日の間で行い,3例では経時的変化を観察した。血流評価時の患部測定温と健常比較部位との温度差は,1.7℃~10.8℃,平均4.7℃であった。Debridement,血行再建,切断術という治療介入が必要となった6例は,介入を要しなかった例と比較して有意に温度差が大きかった。本方法により測定した皮膚温は,皮膚血流の指標として多様な病態の評価に応用できる可能性があると考えられる。
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