Japanese
English
増大特集 新・リハビリテーション技術
総論―評価・診断・治療・他
診断
リハビリテーションにおけるサーモグラフィ
Thermography in rehabilitation medicine.
蟹江 良一
1,2
Ryoichi Kanie
1,2
1名古屋文理大学
2八事病院リハビリテーションセンター
1Nagoya Bunri University
2Yagoto Hospital Rehabilitation Center
キーワード:
サーモグラフィ
,
体表面温度分布
,
熱画像診断法
,
末梢循環血流
,
熱産生
Keyword:
サーモグラフィ
,
体表面温度分布
,
熱画像診断法
,
末梢循環血流
,
熱産生
pp.1057-1063
発行日 2002年11月10日
Published Date 2002/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109903
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
ヒトの体表面の温度分布は,体内の生理的および病的状態を敏感に反映し,種々の重要な情報を提供してくれるものとして,古くから大きな関心がもたれてきた.これを離れたところから体に触れずに測定する手法の一つがサーモグラフィ検査法である.
近年エレクトロニクスの進歩に伴い,開発,改良が進み,精度の優れたサーモグラフィ装置が出現し,正確な温度測定が可能となり,体表温分布が適確に画像表示され得るようになった.熱画像診断法として位置づけられ,臨床各分野での応用が盛んになってきている.筆者は開発当初からこれの運動器疾患への応用を試み,多くの利用法を確立してきた.
本稿では非接触性,非侵襲性,無痛性,簡便性など多くの利点をもつサーモグラフィの原理や特色,さらにはそこから知り得る生理機能学的意義などにつき,特に末梢循環動態との関連を考慮しつつ,リハビリテーション領域での実際につき述べ,今後の診断,評価への応用の可能性を記すこととする.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.