肩甲骨骨折に対する各種ロッキングプレートを使用した内固定法

Internal fixation using various locking plates for scapular fractures

要旨：肩甲骨骨折に対して各種ロッキングプレートを使用して内固定を行った。対象は13例で，男性11例，女性2例，平均年齢は55.1歳であった。骨折型は，烏口突起骨折5例，肩峰骨折8例，肩甲体部骨折7例，関節窩骨折4例であった。アプローチは前方アプローチ7例，上方アプローチ5例，後方アプローチ7例のうちJudet approach 5例，Brodsky approach 1例，minimal invasive approach 1例であった。使用ロッキングプレートはCompact lock 1例，Matrix mandible 2例，Distal humerus plate外側用サポート付2例，LCP reconstruction plate 2例，Clavicle plate lateral extension 1例，Distal fibula posterolateral plate 3例，VA TCP distal radius plate 1例，VA LCP curved plate 1例，VA LCP mesh plate 5例であった。再転位はなく，骨癒合率は100％で，UCLA Shoulder Rating Scaleは平均33.5点で全例Good/Excellentであった。合併症は認めなかった。肩甲骨に対するアナトミカルプレートは国内には存在しないが，スモールまたはミニサイズのロッキングプレートを応用することで良好な骨癒合と機能回復が得られた。