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特集 扁平足の診断と治療―新たな名称「PCFD」の概念を含めて
三角靱帯,ばね靱帯の解剖と成人期扁平足(PCFD)
Anatomy of the deltoid and spring ligaments, its relation to the progressive collapsing foot deformity(PCFD)
谷口 晃
1
Akira TANIGUCHI
1
1奈良県立医科大学,整形外科
キーワード:
Deltoid ligament
,
Spring ligament
,
Progressive collapsing foot deformity
Keyword:
Deltoid ligament
,
Spring ligament
,
Progressive collapsing foot deformity
pp.375-377
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002509
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要旨:足部アーチの維持には三角靱帯やばね靱帯が大きく貢献している。三角靱帯は最表層に内果とばね靱帯を連結する線維が存在し,その深層には脛骨と舟状骨を連結する線維,脛骨と距骨を連結する線維および脛骨と踵骨を連結する線維が存在し,足関節内側での安定性を担っている。ばね靱帯は従来報告されていた背内側踵舟靱帯と底側踵舟靱帯に加えて内底側踵舟靱帯が発見された。背内側踵舟靱帯は線維軟骨で覆われており,距骨頭を内底側から支持しながら関節面としての役割も担っている。底側および内底側踵舟靱帯は強いコラーゲンファイバーの線維束で踵舟間を連結しており,この部位での安定性を担っている。三角靱帯やばね靱帯による内側の支持機構が破綻した場合,距骨頭は内側に落ち込み足関節および距骨下関節は外反し,足部アーチが低下し,progressive collapsing foot deformity(PCFD)に至る。
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