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特集 扁平足の診断と治療―新たな名称「PCFD」の概念を含めて
成人期扁平足(PCFD)の画像診断
Imaging of progressive collapsing foot deformity
橘川 薫
1
,
齋藤 祐貴
2
Kaoru KITSUKAWA
1
,
Yuki SAITO
2
1千葉大学医学部附属病院,画像診断センター
2聖マリアンナ医科大学,放射線医学講座
キーワード:
PCFD
,
Spring ligament
,
MRI
Keyword:
PCFD
,
Spring ligament
,
MRI
pp.379-386
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002510
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要旨:成人期扁平足(PCFD)の画像診断では,まず足部荷重時単純X線撮影で足部変形の客観的評価を行う。中・前足部外転,内側支柱不安定性(内側縦アーチの低下),後足部外反の有無を調べるため,足部正面像で距骨-舟状骨角(TNC),側面像で距骨-第1中足骨角(LTMT),後足部撮影でtibio-calcaneal angle(TBC)などを計測する。荷重時CTはPCFD コンセンサスグループの報告で推奨されているモダリティであるが,本邦では現状まだ普及していない。MRIは軟部組織の直接評価が可能で,手術法を含めた治療方針決定に有用な情報を提供すると考えられる。PCFDのMRIではばね靱帯のsuperomedial calcaneonavicular ligament(smCNL)の断裂,信号強度の異常,肥厚や菲薄化などを認める。三角靱帯浅層はばね靱帯と連結しており,損傷をきたす。さらに三角靱帯深層に損傷を認めることがあり,PCFDにおける三角靱帯機能不全の存在が示唆される。
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