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特集 扁平足の診断と治療―新たな名称「PCFD」の概念を含めて
幼児期扁平足の診断と治療
Toddler flatfoot;a diagnosis and the treatment
落合 達宏
1
Tatsuhiro OCHIAI
1
1宮城県立こども病院,整形外科
キーワード:
Flexible flatfoot
,
Hypermobile flatfoot
,
Arch support
Keyword:
Flexible flatfoot
,
Hypermobile flatfoot
,
Arch support
pp.351-362
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002506
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要旨:幼児期扁平足の診断は小児の生理的特徴から必ずしも容易ではない。治療が必要となるものは比較的まれで,足部全体の外反とともにChopart関節が弛緩し前足部外転・伸展による縦アーチ構造の破綻を伴うもの(外反扁平足)である。X線評価は荷重立位で距骨軸が向かうべき母趾基部から側面像で底側,背底像で内側へ偏位することから評価する。外反扁平足の鑑別診断として全身性関節弛緩症傾向を伴う可撓性扁平足とアキレス腱短縮を伴う過動性扁平足が重要で,アーチサポートの使用で土踏まずの著しい発赤など治療抵抗性を示すことがアキレス腱短縮を疑うヒントになる。治療はアーチサポートをシューインサートとして作製する。2歳半から開始すると年々縦アーチが形成され,就学前までに約7割は治癒する。アーチサポートの効果は軟骨性足根骨を歪ませないためのもので,骨化が進むとそれ以上の改善は期待できなくなる。
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