特集 扁平足の診断と治療―新たな名称「PCFD」の概念を含めて
扉
仁木 久照
pp.350-350
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002505
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2020年9月,米国足の外科学会(AOFAS)のコンセンサスグループは「扁平足(flatfoot)」という用語は病態を適切に表していないとし,「PCFD(Progressive Collapsing Foot Deformity)」という新たな名称と臨床病期分類を提唱しました。生下時には多くの場合扁平足で無症候性であることや,アーチの低下(すなわち扁平足)は変形の三次元要素の一つに過ぎないことから「acquired flatfoot」という用語は不適切で使用すべきでない,というのがその理由です。つまり,PCFDは,ばね靱帯と三角靱帯の異常から変形が進展し,3つの変形要素 ① hindfoot valgus(後足部外反),② mid−/fore-foot abduction(前・中足部外転),③ forefoot varus(前足部内反),からなる三次元的変形であり1),それに適した名称と分類方法が必要であると強調しています。
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