医学の話題
扁平足,他
Ouch
pp.52-53
発行日 1957年6月15日
Published Date 1957/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910375
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お風呂から出た時等にぬれた自分の足跡を跳めてまるで漫画の熊の足跡の様だと思う扁平足の大入達は想像以上に多いものである。この様な人は歩くとすぐ足が疲れてしまう。長い一生を通じて活動が制限されるのだから看護婦の様に年中歩き廻つている人達にはこれは大問題である。アメリカの小児科の雑誌によるとこれは幼児の立つたり歩き始める時の環境に左右されるという。
大体人間の足は凸凹した地面を軽々と敏速に歩き廻れる様に骨と筋肉によつて適当な,カーブが数カ所に出来ている。未開人の子供は,はじめから凸凹のはげしい砂利の多い大地を飛び廻るから大抵はこのカーブが立派に発達した足を持つている。それに比べて近代入の子供はまず扁平な滑らかな床の上で立つたり歩いたりする事を憶えるので足の内部の筋肉に適当な刺激が加わらず扁平足になつてしまうというのである。
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