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特集 股関節鏡視下手術の適応と限界
股関節外傷に対する股関節鏡の適応と限界
Hip arthroscopy in trauma
伊藤 雅之
1
Masayuki ITO
1
1福島県立医科大学,外傷再建学講座
キーワード:
Hip arthroscope
,
Acetabular fracture
,
Trauma
Keyword:
Hip arthroscope
,
Acetabular fracture
,
Trauma
pp.183-192
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002454
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要旨:股関節鏡を外傷に使用する例として,過去には異物除去の報告が多かった。しかし,近年は股関節鏡デバイスの発達に伴い,より複雑な操作が可能となってきた。そこで,関節唇損傷に対する関節唇形成術と大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)における骨軟骨形成術の手術症例が増えてきている。このような操作が可能な視野とデバイスがあれば他の外傷に応用できるように思われた。寛骨臼骨折は関節内骨折であり,脛骨高原骨折のように関節面を鏡視しながら整復できるようになってきた。骨頭骨折においてはPipkin分類type Ⅰの骨片の除去のみならず,骨頭の整復固定に応用できる可能性が出てきている。手術時期においては,外傷慢性期,亜急性期,急性期とすべての時期で応用可能である。重要なことは,世間に広く認知されていない応用技術については一度合併症を起こせば使用できなくなることも考えられるので,合併症を起こさないように術前の検討と術中の慎重な操作が大切である。
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