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特集 女性アスリートのサポートを考える
スポーツファーマシストの立場から
-―女性ホルモン製剤使用中の女性アスリートの注意点:VTEを中心に―
Things to take caution with female athletes using drugs for female hormones, especially for VTE
上東 悦子
1
Etsuko KAMIHIGASHI
1
1国立スポーツ科学センター,スポーツメディカルセンター
キーワード:
OC・LEP
,
VTE
,
Surgery
Keyword:
OC・LEP
,
VTE
,
Surgery
pp.1575-1582
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002358
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要旨:コンディショニングは,最高のパフォーマンスで大会に臨むために,アスリートにとって必要不可欠である。特に女性アスリートの場合,女性特有の課題の一つである月経対策がコンディションを整えるときの重要な鍵となり,その対策としてOC・LEPをはじめとする女性ホルモン製剤が主として使用される。一方で,女性ホルモン製剤は様々な副作用の発現がみられるが,そのなかでもVTEに関しては,見逃すことができない有害事象である。女性ホルモン製剤は,卵胞ホルモン製剤,黄体ホルモン製剤,および卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合製剤(OC・LEPなど)の3つに分類され,それぞれについて,適応症や製剤的な特徴などをまとめた。さらに,女性ホルモン製剤のVTEリスクについては,『OC・LEPガイドライン2020年版』を参考に,またVTEのリスクが高くなる手術時の女性ホルモン製剤使用者への対応については,女性ホルモンの各薬剤の添付文書中にある手術に関連する記載についてまとめ,『肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版)』を参考に概説した。
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