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特集 女性アスリートのサポートを考える
理学療法士の立場から
-―妊娠中・産後の問題とその対策―
From a physical therapist’s perspective;pregnancy and postpartum problems and their treatment
田舎中 真由美
1
Mayumi TAYANAKA
1
1フィジオセンター
キーワード:
Pelvic floor dysfunction
,
Diastasis recti abdominis
,
Pelvic girdle pain
Keyword:
Pelvic floor dysfunction
,
Diastasis recti abdominis
,
Pelvic girdle pain
pp.1567-1573
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002357
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要旨:妊娠・出産により腹筋群および骨盤底筋群は大きな影響を受け,腰痛・恥骨痛・仙腸関節痛などの運動器症状や尿失禁・骨盤臓器脱といった骨盤底機能障害を呈す症例を多く経験する。筆者は産後1カ月健診時に褥婦の腹部・骨盤の機能健診と運動指導を実施している。運動器症状の場合,骨盤・股関節に付着する筋群の筋バランスが重要である。したがって腹直筋離開(DRA)の有無や股関節の柔軟性低下の有無,さらには骨盤の上部に位置する胸椎の柔軟性を確認する必要がある。尿失禁・骨盤臓器脱などの骨盤底機能障害の場合には骨盤底筋群の筋機能評価は必須である。経腟分娩は,会陰切開による表層の筋損傷を生じているだけでなく,肛門挙筋剝離や,肛門括約筋損傷を有している可能性がある。この場合,創部の治癒状況を確認し,骨盤底筋群の筋機能を評価し,適切な運動指導を行う必要がある。
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