Japanese
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経験
橈骨遠位端骨折に伴った尺骨遠位端骨折に対する治療経験
Treatment of distal ulna fractures with distal radius fractures
土屋 淳之
1
,
中尾 浩志
1
,
山下 裕己
2
,
川島 康輝
3
,
藤原 裕一郎
2
,
中村 誠也
1
Atsuyuki TSUCHIYA
1
,
Yuki YAMASHITA
2
,
Koki KAWASHIMA
3
1医療法人マックシール巽病院,整形外科骨折治療センター
2垣谷会明治橋病院,整形外科
3沖縄徳洲会吹田徳洲会病院,整形外科
キーワード:
Fractures of distal ulna
,
Fractures of distal radius
,
Darrach procedure
Keyword:
Fractures of distal ulna
,
Fractures of distal radius
,
Darrach procedure
pp.1463-1467
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002331
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要旨:当院での橈骨遠位端骨折に伴う尺骨遠位端骨折の治療法を調査した。対象は尺骨茎状突起単独骨折を除いた橈尺骨遠位端骨折で,2014年1月から2020年12月の間に橈骨をプレート固定し3カ月以上経過観察が可能であった12手である。手術時年齢は平均72.2歳で,保存的治療(以下C群)2例,内固定(以下P群)5例,Darrach法(以下D群)5例であった。これらの手術時年齢,Biyani分類,外固定期間,関節可動域,合併症を調査した。手術時年齢ではC群が61.5歳と比較的若年であった。Biyani分類はⅠ型3例,Ⅲ型7例,Ⅳ型2例で,粉砕の強いⅣ型はすべてD群であった。外固定期間はC群が12.0日と他の群に比べ長かった。関節可動域では掌背屈はC群が良好で,P群で回内制限を認め,回外では差は認めなかった。合併症は,P群で1例にインプラント設置不良による回内制限,D群で1例に手根骨の尺側偏位を認めた。本骨折では尺骨の骨折型や患者背景を考慮した治療選択が必要で,骨脆弱性があり粉砕が強い症例でのDarrach法は有用である。
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