Japanese
English
臨床
大腿骨近位部骨折症例における入院時尿路感染症の割合
-―手術待機を要するか―
Rate of urinary tract infection with proximal femoral fracture
若杉 正嗣
1
,
藤井 俊英
1
Masashi WAKASUGI
1
1あがの市民病院,整形外科
キーワード:
Urinary tract infection
,
Proximal femoral fracture
,
Operation
Keyword:
Urinary tract infection
,
Proximal femoral fracture
,
Operation
pp.1459-1462
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002330
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要旨:大腿骨近位部骨折に対して手術を要した80例において,入院時尿検査結果を検討した。尿定性検査での陽性割合は白血球43%,亜硝酸塩24%であり,尿沈渣検査の陽性割合は白血球51%,細菌51%であった。入院直後に尿路感染症治療を新たに開始した症例はなく,尿路感染症を要因とする手術待機例もなかった。また,手術待機をしないことによる感染悪化例もなかった。大腿骨近位部骨折は高齢者に多く,入院時検査での尿路感染症の割合は高い。受傷前の日常生活動作(ADL)や整容面,また検査時の手技的な要因も関与している可能性も考えられる。尿路性敗血症などの重篤な感染症を併発していなければ,積極的な手術待機の考慮は不要かもしれない。
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