Japanese
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論究
MRIを用いた腰仙椎椎体前方血管の走行解析
-―安全な椎弓根スクリュー固定のために―
Examination of vascular location anterior to the lumbosacral vertebrae with using magnetic resonance imaging
若杉 正嗣
1
,
平野 徹
2
,
生越 章
2
Masashi WAKASUGI
1
,
Toru HIRANO
2
1新潟県立新発田病院,整形外科
2新潟大学地域医療教育センター 魚沼基幹病院,整形外科
キーワード:
Lumbosacral vertebrae
,
Pedicle screw
,
Magnetic resonance imaging
Keyword:
Lumbosacral vertebrae
,
Pedicle screw
,
Magnetic resonance imaging
pp.1185-1189
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002262
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要旨:腰仙椎後方固定術においては,椎体前方血管の走行を考慮した椎弓根スクリュー刺入が必須である。強固なスクリューの固定にはbicorticalでの固定が理想であるが,椎体前方には大血管が近接しており血管損傷の危険性を伴う。腹部大動脈の分岐はL4椎体レベルからL4/5椎間板レベルで多く,下大静脈は動脈よりやや尾側で合流していた。椎体と血管との距離は,L5椎体レベルにおいては静脈が椎体に近接しており注意を要する。血管間距離は,L5では分岐(合流)レベル近傍でもあり,動脈および静脈とも近接しているが,S1は50mm以上離れている症例が半数以上あり,内向きを意識したスクリュー刺入を行えばbicorticalでの固定も可能と思われる。しかし,個人差も存在するため,術前の画像確認は必要と考える。
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