Japanese
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特集 軟部肉腫の治療update
進行期軟部肉腫に対する緩和医療
Palliative care in advanced soft tissue sarcoma
原 仁美
1
Hitomi HARA
1
1神戸大学大学院,整形外科
キーワード:
Palliative care
,
Advanced soft tissue sarcoma
,
Locomotive syndrome in cancer patients
Keyword:
Palliative care
,
Advanced soft tissue sarcoma
,
Locomotive syndrome in cancer patients
pp.303-310
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002064
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要旨:進行期軟部肉腫は,疾患および病勢の多様性,しばしば若年者に発症する,末期まで比較的ゆっくりとした経過でQOLが維持できる症例が散見される,といった特徴から,BSCの決定が遅れがちで末期まで積極的な治療が継続されるという傾向にある。進行期軟部肉腫患者の多くに疼痛や呼吸困難がみられ,制御不能な症例も少なくないことから,緩和ケアの早期介入を促進し,がん治療との統合(インテグレーション)が推奨されている。一方,がんロコモの対策は,がん患者の移動能力の低下を予防し,がん患者のQOLを維持することを目標としており,がん治療のすべての病期において介入する運動器の緩和ケアとして捉えることができる。軟部肉腫の緩和ケア,がんロコモ対策はいずれも,進行期に限らず治療早期からの多診療科・多職種による包括的なアプローチが重要である。
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