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特集 整形外科における静脈血栓塞栓症対策update
膝関節鏡視下手術における静脈血栓塞栓症対策
Interventions for venous thromboembolism in arthroscopic surgery
大原 敏之
1
,
古賀 英之
2
Toshiyuki OHARA
1
,
Hideyuki KOGA
2
1東京医科歯科大学医学部附属病院,スポーツ医学診療センター
2東京医科歯科大学大学院,運動器外科学分野
キーワード:
Knee arthroscopy
,
Informed consent
,
Venous thromboembolism
Keyword:
Knee arthroscopy
,
Informed consent
,
Venous thromboembolism
pp.871-876
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001781
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要旨:膝関節鏡視下手術は,世界中で頻用される整形外科手術術式であり,主に前十字靱帯再建術や半月板縫合手術に用いられ,低侵襲での治療が可能な点で非常に有用な手術手技である。ほかの整形外科下肢手術に比べ,膝関節鏡視下手術の対象となる患者は若年で既往の少ない症例が多いため,症候性の静脈血栓塞栓症は決して頻度の高い合併症ではない。しかし静脈血栓塞栓症が生じてしまった場合には,早期に発見できた場合でも長期間の内服加療が必要となることや,発見が遅れてしまった場合には機能予後に重篤な影響を与えうること,頻度は低いが致死的な経過を辿ることも報告されている。患者個々に合わせて望ましい予防法を行うこと,患者との信頼関係を構築できるインフォームド・コンセントを行うことが重要である。
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