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特集 運動器のバイオメカニクス―Cutting Edge 2021:新しい解析手法と知見
Ⅴ.その他の新しい手法
バーチャルリアリティによる知覚・運動・認知の変容がバイオメカニクスにもたらす可能性
Potential of virtual bodies to transform perception, action, and cognition in biomechanics
鳴海 拓志
1
Takuji NARUMI
1
1東京大学大学院,情報理工学系研究科
キーワード:
Virtual reality
,
Body image
,
Multimodal integration
Keyword:
Virtual reality
,
Body image
,
Multimodal integration
pp.711-717
発行日 2021年4月30日
Published Date 2021/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001731
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要旨:バーチャルリアリティ(VR)では,現実の身体とは異なる外見・形状や機能をもつバーチャル身体をあたかも自分の身体であるかのように操る体験ができる。この新たな身体経験は,身体を通じて得る知覚やそれに応じた振る舞い,自己や世界に対する認識すらも変化させる。こうした影響を利用して,リハビリテーションや治療,トレーニングの効果を飛躍的に高める手法を紹介,考察した。具体的実例として,身体の外見を変えることで痛みが低減すること,自らの運動やその結果を補正して見せることで運動恐怖の低減によるリハビリテーションの効果向上や運動促進,発揮身体能力の向上が可能なこと,また,身体の外見が与える自己イメージの変容がトレーニングへの向き合い方の改善や無意識的な運動パターンの変容,リハビリテーションの効果向上に活用可能なことを紹介した上で,VRとバイオメカニクスの融合による相互発展の可能性について議論した。
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