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特集 運動器のバイオメカニクス―Cutting Edge 2021:新しい解析手法と知見
Ⅳ.骨・軟骨・細胞
生体組織のミクロ損傷の音響(AE)診断
Acoustic(AE)diagnosis of microdamage in tissue
若山 修一
1
,
山本 衛
2
Shuichi WAKAYAMA
1
,
Ei YAMAMOTO
2
1東京都立大学,システムデザイン研究科
2近畿大学,生物理工学部
キーワード:
Acoustic emission
,
Microdamage in bovine cortical bone
,
Microdamage in rabbit patella tendon
Keyword:
Acoustic emission
,
Microdamage in bovine cortical bone
,
Microdamage in rabbit patella tendon
pp.675-681
発行日 2021年4月30日
Published Date 2021/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001726
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要旨:生体組織のミクロ損傷のAE(アコースティック・エミッション)法による検出評価について,ウシ皮質骨と家兎膝蓋腱を例に挙げて概説する。AE法は,微視割れなどのミクロ損傷の生成に伴い放出される弾性波を検出し,ミクロ損傷に関する情報を得る非破壊検査技術であり,ミクロ損傷の発生時刻・発生位置・規模・モードなどを知ることができる。ウシ皮質骨の繰返し圧縮負荷試験では,個々のミクロ損傷が何サイクル目にどのくらいの負荷で生じたか,負荷中か除荷中かが決定できる。それらの情報から,除荷中にもミクロ損傷が発生・蓄積し,骨の機械的性質の劣化が生じていることが明らかになった。一方,家兎膝蓋腱の引張試験では,トゥリージョンからリニアリージョンに遷移した時点からミクロ損傷が検出され,AE位置評定で決定したミクロ損傷の頻発位置と局所的な伸びの分布がよく一致し,AE法では表面化の内部損傷が検出できることが示された。
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