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特集 青少年野球における投球障害の現状と予防の歩み
成長期投球障害の特徴,診断と治療
-―肘関節―
Characteristics, diagnosis, and treatment of throwing disorders in the growth period;elbow joint
宇野 智洋
1
,
高原 政利
2
Tomohiro UNO
1
,
Masatoshi TAKAHARA
2
1山形大学医学部,整形外科学講座
2泉整形外科病院
キーワード:
Growth period
,
Elbow
,
Treatment
Keyword:
Growth period
,
Elbow
,
Treatment
pp.1123-1131
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001415
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要旨:成長期は,投球動作により骨端の骨・軟骨移行部に微小外傷が発生し,繰り返す投球動作によって障害が発症すると考えられる。骨年齢によって障害部位が異なるため,その時期に合わせた診断,治療が必要である。肘障害は,投球動作に伴う肘関節への外反および伸展力により発症し,肘関節内側,外側,および後方の3つの部位の障害に分けて考えると理解しやすい。様々な障害が合併することも少なくなく,慎重に診察し適切な診断をすることも必要である。成長期投球障害では肘関節自体の問題に加えて,運動連鎖に伴う下肢や体幹,肩関節など全身の状態が影響している。このため,再発防止のためには,全身の柔軟性を維持することが大切である。競技復帰後の準備運動はもちろんのこと,練習終了後にもストレッチングを行い,柔軟性を維持するように選手とその家族へ説明し,一緒に治療していくことが大切である。
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