Japanese
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特集 半月板—Save the Meniscus
Ⅱ.損傷半月板の診断と治療の現状
損傷半月板の治癒判定
-—MRIに着目して—
Assessment of healing after injured or repaired meniscus using MRI
山崎 真哉
1
,
橋本 祐介
2
,
西田 洋平
2
Shinya YAMASAKI
1
,
Yusuke HASHIMOTO
2
1大阪市立総合医療センター,整形外科
2大阪市立大学大学院医学研究科,整形外科学
キーワード:
Meniscal healing
,
MRI
,
T2 mapping
Keyword:
Meniscal healing
,
MRI
,
T2 mapping
pp.547-555
発行日 2020年4月30日
Published Date 2020/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001271
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要旨:半月板を損傷した際の診断に最も有用な方法はMRIにおけるMink分類を用いた方法である。しかし,損傷半月板もしくは縫合半月板の治癒評価にMRIを用いる場合,鏡視上半月板が治癒していたとしても,瘢痕組織を反映した輝度変化が長期間残存することがあり,画像上の治癒評価を難渋させている。その対策として,MRI T2脂肪抑制像などを用いて関節液と同等の輝度変化のみを再損傷と判定する方法や,MR arthrographyを用いることで,一定の精度を得たとの報告がある。
近年,軟骨の質的評価に用いられてきたMRI T2 mapping法などが半月板にも応用され始めており,変性半月板の評価に一定の精度を認めている。筆者らは,半月板縫合後の治癒評価にT2 mappingを用い,Mink分類よりも有意に正確で,かつ過去の報告と同等以上の診断精度を得ることができ,また,円板状半月板の術後にはT2緩和時間が徐々に短縮し,半月板が質的に正常半月板に近づいていることを明らかにした。
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