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転位のない外側円板状半月板手術例における半月板形態的特徴
Comparative analysis of discoid lateral meniscus size:a distinction between symptomatic and asymptomatic cases
西野 壱哉
1
,
橋本 祐介
1
K. Nishino
1
,
Y. Hashimoto
1
1大阪公立大学大学院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Osaka Metropolitan University Graduate School of Medicine, Osaka
キーワード:
MRI
,
discoid lateral meniscus
,
knee joint
Keyword:
MRI
,
discoid lateral meniscus
,
knee joint
pp.1188-1191
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_1188
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【要 旨】
目 的:本研究は,転位のない外側円板状半月板(DLM)の形態的特徴をMRIを用いて評価し,症状の有無および患者の年齢とどのように関連するかを明らかにすることを目的とした.
対象および方法:転位のないDLM患者74例92膝を対象に後ろ向きに評価した.DLMの幅と逸脱,および半月板が脛骨に占める割合をMRI冠状断像および矢状断像を用いて測定し,症状を有し手術にいたった有症状群と無症状群で比較した.半月板サイズと患者の年齢との関係を評価した.有症状群は,MRIで水平断裂の有無によって分け,半月板形態の違いを比較した.
結 果:有症状群61膝,無症状群31膝であった.有症状群は無症状群よりも大きな形態的特徴を示した.矢状断像での半月板占拠率は,無症状群では年齢とともに減少した(r=-0.54,p=0.002)が,有症状群では一定のままであった.水平断裂のある症例は,ない症例よりも大きな半月板形態を示した.
結 論:症状のあるDLM患者は,無症状の患者よりも大きな外側半月板の形態的特徴を示した.年齢は無症状患者のみにおいて矢状断面での半月板占拠率に影響を与えた.
© Nankodo Co., Ltd., 2024