Japanese
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特集 整形外科画像診断・評価の進歩
Ⅲ.MRI
5.椎間板変性評価
Methods of assessing intervertebral disc degeneration
中島 大輔
1
D. Nakashima
1
1慶應義塾大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Keio University School of Medicine, Tokyo
キーワード:
Pfirrmann classification
,
T2 mapping
,
T1ρ mapping
,
diffusion-weighted imaging
,
deep learning
Keyword:
Pfirrmann classification
,
T2 mapping
,
T1ρ mapping
,
diffusion-weighted imaging
,
deep learning
pp.597-600
発行日 2022年5月25日
Published Date 2022/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_597
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は じ め に
MRIによる椎間板の変性評価手法は,2001年Pfirrmannら1)により発表された矢状断におけるT2強調画像(T2-weighted imaging:T2WI)を用いた定性的な5段階評価法(Pfirrmann分類)[図1]から始まり,現代にいたるまで基礎,臨床研究両面においてゴールドスタンダードとして用いられてきたことは論をまたない.一方,当手法はあくまでも計測者の主観に基づく定性的な手法であることおよび,もっとも重要な臨床所見,特に腰痛との関連性に乏しい問題があった.脊椎手術の適応としてこれまで腰痛に対しMRIによる変性所見のみで手術を決定しない実情から,上記Pfirrmann分類のlimitationは強く取り沙汰されてこなかったが,近年椎間板再生医療研究2,3)が臨床応用に入る時代となり,確かな変性評価手法の需要が強くなりつつある.以上により定量的かつ臨床所見との関連をもつ手法が近年開発,報告されてきた.また昨今古典的T2WIに対しニューラルネットワークを多層構造化した深層学習を適応した報告も散見されるようになり,椎間板変性評価は年々進化しつつある.本稿では昨今のMRIによる椎間板変性評価手法を紹介したい.
© Nankodo Co., Ltd., 2022