Japanese
English
特集 肉ばなれの病態と治療
肉ばなれの治療
-—保存療法—
Conservative management for muscle strain
鳥居 俊
1
Suguru TORII
1
1早稲田大学スポーツ科学学術院
キーワード:
Muscle strain
,
Conservative management
,
Muscle function
Keyword:
Muscle strain
,
Conservative management
,
Muscle function
pp.369-373
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001237
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:肉ばなれの保存療法では患部の評価,安静・保護と適切なリハビリテーションによる機能回復の2つの重要な要素が挙げられる。発生後なるべく早期に患部の評価(受傷部位,重症度)を行い,超音波検査やMRIによる画像評価を加える。典型的なⅡ型損傷では患部をパッドと弾性包帯で圧迫し,ADLでの保護を行う。1週後頃から静的ストレッチングや自転車エルゴメータによる下肢運動を,2週後頃よりウォーキングやスロージョグを再開し,状態に応じて速度を上げていき,4〜5週後頃にはバウンディング走やダッシュを行う。経過観察には筋緊張,伸長性,筋力と画像評価を用いる。競技復帰には疼痛がなく,伸長性,筋力が回復していることが条件であり,回復が不十分であると再受傷のリスクがある。復帰時期はⅠ型損傷では数日〜2週間程度,Ⅱ型損傷では6〜8週間程度であるが,広範囲のⅡ型損傷ではさらに長期間を要することがある。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.