Japanese
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特集 肉ばなれの病態と治療
サッカーにおける肉ばなれ
Muscle strain injury in soccer
御園生 剛
1
Go MISONOO
1
1筑波学園病院,スポーツ整形外科
キーワード:
Soccer
,
Hamstring injury
,
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Keyword:
Soccer
,
Hamstring injury
,
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pp.405-418
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001242
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要旨:サッカー選手における肉ばなれの中でも発生率(20〜46%),再発率(10〜17%)が高く,競技復帰に長期間を要するのはハムストリング肉ばなれである。近年,その疫学や発生予防についての報告は多いが,発生率が減少していないのが現状である。既往のある選手は,再受傷のハイリスク群として発症予防を念頭にした取り組みをしていく必要がある。再発予防を考慮した復帰基準を決定するための重要な因子としては,主観的症状の消失や客観的臨床評価の重要性はもちろん,MRI評価(特に筋腱移行部の腱膜損傷の修復の状況の評価)についても見直す必要がある。また発生予防には,発生機序を考慮した遠心性(伸張性)負荷エクササイズを中心としたリハビリテーション,GPSなどを用いたパフォーマンス評価や心拍モニタリングなどの利用によるコンディショニング評価と運動負荷の適切なコントロール,さらにメディカルスタッフ以外のチーム関係者を含めた理解と協力が非常に重要である。
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