疾患別テクニック -—スポーツによる肉ばなれにおけるエコーの有用性—

Utility of ultrasonographic findings in muscle strain of athletes

要旨：エコー検査の進歩と普及により，肉ばなれの画像診断が可能になった。エコーを容易に利用するためには，診察室内ですぐに検査ができる状態を保持することが大切である。肉ばなれにおいては，画像から得られた情報と理学所見をもとに，復帰までのメニューの作成が重要となる。また，年齢により肉ばなれの好発部位と重症度の違いを理解し，問診に加味することが，障害部位の早期発見につながる。小児の場合は，エコー検査で正常であっても重篤な障害を引き起こす可能性のある疾患が存在するため，留意する必要がある。肉ばなれを正しく治療するためには，適切な理学所見とエコー検査による画像評価が重要であると考える。