Japanese
English
Lecture
人工股関節ロボット支援手術
Robotic-Arm Assisted Total Hip Arthroplasty Using Mako System
菅野 伸彦
1
,
高尾 正樹
2
,
安藤 渉
1
,
濱田 英敏
2
Nobuhiko SUGANO
1
,
Masaki TAKAO
2
,
Wataru ANDO
1
,
Hidetoshi HAMADA
2
1大阪大学大学院医学系研究科運動器医工学治療学寄附講座
2大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学講座
1Orthopaedic Medical Engineering, Graduate School of Medicine, Osaka University
2Department of Organ Regulation Medicine, Graduate School of Medicine, Osaka University
キーワード:
ロボット支援手術
,
robotic assisted surgery
,
人工股関節全置換術
,
total hip arthroplasty
Keyword:
ロボット支援手術
,
robotic assisted surgery
,
人工股関節全置換術
,
total hip arthroplasty
pp.831-837
発行日 2019年8月25日
Published Date 2019/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201445
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はじめに
人工股関節全置換術(total hip arthroplasty:THA)のロボット支援手術は,手術の一部を自動で行うactive systemであるROBODOC®(Integrated Surgical Systems, Inc.)が最初のシステムで,セメントレスステム設置の骨母床作成において,術前CTによる手術計画どおりに大腿骨髄腔をロボットアームで制御したミリングバーにより掘削するというものであった1).Active systemでは,外科医がロボットの動きを熟知していないとロボットアームの動作に対する適切な対応ができないため,軟部組織損傷のリスクがある2).一方で,外科医がロボットアームを手で動かして骨掘削をするsemi-active systemが開発された3).その1つであるMakoシステム(日本ストライカー)は,膝関節単顆置換術(unicompartmental knee arthroplasty:UKA)に応用され4),その後,寛骨臼リーミングやカップ設置角度の支援ができるようになっている5).Makoシステムを使用したTHAでは,カップ設置角度の精度が高く,手術手技の習得は術中X線透視法よりも容易で,脱臼などの合併症を減らし,術後の機能評価も優れていることが報告されている6,7).MakoシステムでのTHAは,2017年10月5日に薬事承認され,2018年8月から評価医療として臨床応用が始まった.筆者はMakoシステムでのTHAを経験したので,その手技や初期の臨床経過について紹介する.
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