Japanese
English
特集 脊椎脊髄外科の最近の進歩
Ⅱ.各種疾患に対する治療法・モダリティ
頚椎・胸椎疾患に対する治療
高齢者頚椎症性脊髄症に対する前方手術
Anterior surgery for cervical spondylotic myelopathy in elderly patients
相庭 温臣
1
,
望月 眞人
1
,
門田 領
1
,
橋本 光宏
2
Atsuomi AIBA
1
,
Mitsuhiro HASHIMOTO
2
1沼津市立病院,整形外科
2千葉労災病院,整形外科
キーワード:
Cervical spondylotic myelopathy
,
Elderly patients
,
Anterior cervical surgery
Keyword:
Cervical spondylotic myelopathy
,
Elderly patients
,
Anterior cervical surgery
pp.481-487
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000858
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:高齢者頚髄症の特徴は,C3/4ないし4/5椎間における椎体すべりによる動的圧迫を伴った脊髄障害であるが,75歳以上の頚椎症性脊髄症に対し前方除圧固定術を施行した85症例の71%がC3/4から4/5間に限局した手術で対処可能であった。全85例の平均JOAスコア改善率(最大値)は61.1%(7.3~13.1点)で,平均31カ月の最終経過観察時は56.1%(7.3~12.6点)であった。術前に歩行不能であった32例は全例において歩行能を再獲得していたが,術後平均2.5カ月間を要した。手技の工夫(アプローチ・dynamic plate併用など)や術後管理の厳格化により,致死的合併症や移植骨やプレート脱転はみられなかったが,術後早期の脊髄症再悪化を3例(3.5%)に認めており,今後の検討課題である。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.