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医局制度
稲葉 裕
1
Yutaka INABA
1
1横浜市立大学医学部,整形外科
pp.327-327
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000822
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医局とはウィキペディアによれば「医師・歯科医師の控室のことを指す。ここから転じて,大学医学部・歯学部の附属病院での診療科ごとの,教授を頂点とした人事組織のことを医局と呼ぶ。」とある。平成16年から開始された卒後2年間の臨床研修を必修化した新しい医師臨床研修制度の前は,多くの医師は卒業後すぐに医局に入局し,それぞれの専門科の研修を行っていた。現在では,ほとんどの医師は卒後2年間の初期臨床研修を行い,その後に自分の専門科を選択することになるため,最短で卒後3年目から入局することになるが,シニアレジデントや病院への就職などの選択肢も多くなり,以前よりは医局に入局する医師は減少しているように感じる。また,近年では「民間医局」と称する人材派遣システムも存在し,このようなシステムを利用する医師もいるのであろう。この「民間医局」というのは単なる人材派遣会社であるため「医局」という名前を使用するのには違和感を覚えるが,「医局」の大きな役割の一つが人材派遣であるとみられている証であるとも考えられる。
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