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特集 小児整形外科の最新知見
小児化膿性骨髄炎・関節炎における最新知見
Up-to-date knowledge on acute osteomyelitis and septic arthritis in children
山口 亮介
1
,
髙村 和幸
2
Ryosuke YAMAGUCHI
1
,
Kazuyuki TAKAMURA
2
1九州大学大学院医学研究院,整形外科学分野
2福岡市立こども病院,整形・脊椎外科
キーワード:
Children
,
Acute osteomyelitis
,
Septic arthritis
Keyword:
Children
,
Acute osteomyelitis
,
Septic arthritis
pp.53-59
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000743
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要旨:小児における化膿性骨髄炎・関節炎は小児整形外科領域で重要な骨関節感染症であるが,近年では治療法と予後の観点から,両者を同一視せずに考える必要性が生じている。すなわち,化膿性骨髄炎が適切な抗菌薬による内科的治療で治癒が見込まれ,機能的障害を残す頻度が少なくなった一方で,化膿性関節炎は抗菌薬治療に加えて現在でも関節切開などの外科的治療を必要とし,関節変形による機能的障害がまれではなく遺残するという点が大きく異なっているためである。化膿性骨髄炎については,近年複数の重要なreviewが報告され,治療方針が標準化されつつある。化膿性関節炎については,未だ系統的な治療プロトコルに関する報告は十分とはいえず,本邦の患者特徴や臨床成績に基づき,医療保険やガイドラインも考慮して治療を行う必要がある。
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