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特集 間葉系幹細胞治療の現状と課題
骨髄間葉系幹細胞を用いた軟骨再生医療
Transplantation of bone marrow mesenchymal stem cells for cartilage regeneration
亀井 直輔
1
,
越智 光夫
2
,
安達 伸生
3
Naosuke KAMEI
1
,
Mitsuo OCHI
2
,
Nobuo ADACHI
3
1広島大学病院,未来医療センター
2広島大学長
3広島大学大学院医歯薬保健学研究科,整形外科学
キーワード:
Bone marrow
,
Articular cartilage
,
Regeneration
Keyword:
Bone marrow
,
Articular cartilage
,
Regeneration
pp.1361-1366
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000640
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要旨:関節軟骨再生のための低侵襲な再生医療として,関節内への骨髄間葉系幹細胞の注入による治療を動物実験および臨床研究で行った。これらの研究において骨髄間葉系幹細胞の関節内注入は軟骨修復を促進することが明らかとなった。しかし,投与する細胞数に比例して軟骨修復が改善されるが,細胞をあまり多く投与すると遊離体を形成する恐れがあることが動物実験で明らかとなった。そこで安全かつ有効性の高い治療のため,細胞を磁場で誘導する細胞デリバリーシステムである磁気ターゲティングを考案し,前臨床試験を経てfirst-in-human試験を行い,その安全性と有効性について検討した。さらに軟骨修復における有効性に基づいた骨髄間葉系幹細胞の品質評価基準の探索を行う研究を行い,組織学的な軟骨修復の程度と相関する細胞由来因子を同定した。これらのデータをもとに,今後は製品化を目指した治験を開始する予定である。
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