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特集 これで完璧! 手の変形性関節症―最新のエビデンスから紐解く―
6.治療
手外科領域の変形性関節症に対する自家骨軟骨移植による関節面再建はどこまで有用か
Articular reconstruction with autologous osteochondral grafting for hand and wrist osteoarthritis
児玉 成人
1
,
竹村 宜記
1
,
今井 晋二
1
Narihito KODAMA
1
1滋賀医科大学,整形外科学講座
キーワード:
Autologous osteochondral graft
,
Articular reconstruction
,
Hand and wrist
Keyword:
Autologous osteochondral graft
,
Articular reconstruction
,
Hand and wrist
pp.625-631
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000458
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要旨:当科では硝子軟骨による生物学的・解剖学的修復を目的として,手外科領域の関節軟骨欠損例あるいは変形性関節症に対して自家骨軟骨移植術による関節面再建術を施行している。適応は手MP関節,手指PIP関節では,外傷後の関節面軟骨欠損例,脱臼骨折後変形治癒,外傷後変形性関節症,特発性関節症(Bouchard結節),手関節では基本的には橈骨月状関節,橈骨舟状関節のうち,単関節のみが関節症変化を呈する症例のみである。主な例として,橈骨遠位端骨折後の軟骨欠損および二次性関節症,舟状骨近位部壊死(外傷性,特発性を含む)の関節面再建,月状骨壊死後の関節症などが挙げられる。当科の治療成績から,手指関節においては,自家組織による関節再建という観点からは有用であるが,人工関節の治療成績と大差はなく,侵襲を考慮すると,若年者など適応は限定されるべきである。手関節再建の有用性に関しては中・長期的な観察が必要である。
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