特集 ステロイド関連大腿骨頭壊死症の予防と新しい治療
特発性大腿骨頭壊死症に対する骨髄単核球移植
山崎 琢磨
1
,
庄司 剛士
1
,
安達 伸生
2
,
石川 正和
2
,
安永 裕司
3
1広島大学大学院,人工関節・生体材料学
2同上,整形外科
キーワード:
Cell therapy
,
Mononuclear cell
,
Osteonecrosis/femoral head
Keyword:
Cell therapy
,
Mononuclear cell
,
Osteonecrosis/femoral head
pp.1385-1391
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000180
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
特発性大骨頭壊死症(ONFH)において,発生した骨壊死自体に修復を促すために行ってきた骨髄単核球移植について概説した。当科では骨頭圧潰前のONFH で,一方に従来手術を行った反対股に対して,同時に本法を行ってきた。術後9 年以上経過例のうち圧潰を回避できたのは47%であったが,ほとんどの症例で移植後早期に壊死領域の縮小が得られ,73%に圧潰進行の抑制効果が得られていた。組織学的評価より,骨頭圧潰進行の有無にかかわらず,本法により壊死領域内に早期に骨・血管形成が促進される可能性が示唆された。本法は壊死体積率が25%未満の症例,骨頭荷重部外側に健常部の残存した症例や若年例に対して良好な臨床成績が期待できると考えられる。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.