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緩和医療において核医学が関与できることとして最初に念頭に挙がるのは,骨転移性疼痛の緩和である。これには塩化ストロンチウム-89(89Sr)を用いたものが2007年に国内で承認され,長く保険診療として行われていた。しかし,2018年に英国GE Healthcare社による製造が終了されることがアナウンスされ,そのとおりに供給は停止してしまった。ところが,昨年,北米核医学会雑誌であるJournal of Nuclear Medicineに突如,Q BioMedという企業が,本剤を再供給する旨の広告が掲載され,現に米国で供給が再開されているようである。本剤を国内で供給していた放射性医薬品企業が,再度供給を開始してくれることを祈念し,本稿を書かせていただく。また,緩和医療というテーマとは若干離れるかもしれないが,現在の標準的医療ではベストサポーティブケアに移行せざるを得ない状態の患者に,寛解導入の期待がもてる新しい核医学治療が萌芽しつつあるので,これも併せて紹介したいと思う。
89Sr has been used as palliative therapy for painful bone metastases. Its supply was ceased in 2018, but recently resumed in the US and hopefully in Japan shortly. A number of new radionuclide therapies which have potential to induce remission in patients suffering from advanced diseases are going to be introduced.
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