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がん治療における局所療法は手術療法と放射線治療が2本柱であり,放射線治療はがん治療において重要な役割を担っている。放射線治療は手術療法と比べ非侵襲的であり,quality of life(QOL)が低下した患者も放射線治療の適応となり,骨転移などの緩和ケアにおいて需要な役割を担っている1)。また近年,放射線治療は高精度化しており,高い局所制御を得ることが可能になり,緩和照射において今後より適応の幅が広がる可能性が高い。がん患者の1/3は疼痛を経験することから,疼痛の緩和を図ることは,がん患者のマネージメントにおいて極めて重要である。がん性疼痛の原因としては骨転移が最も多いが,原発腫瘍や再発腫瘍による疼痛・苦痛など,原因となる病巣は様々である。症状緩和において鎮痛剤(薬物療法)治療と緩和的放射線治療(以下,緩和照射)は大きな柱となっているが,放射線治療は痛みの原因となっている病巣を治療するという観点で,鎮痛剤治療とは大きく異なる2)(表1)。また疼痛を訴えれば可動域,QOLの低下をきたし,移動制限,いわゆるロコモティブシンドロームに結び付くが,放射線治療は少ない治療回数で非侵襲的に移動制限の回復を図ることができる。さらに放射線治療は通常,外来通院が可能であり,仕事との両立においても有利に働く治療であると考えられる。
Palliative radiotherapy plays an important role in palliative care and provides significant symptom relief for patients with bone metastases, tumor bleeding, and malignant airway obstruction, etc. However, the widespread of palliative radiotherapy is not satisfactory, and in order for patients to benefit from palliative radiotherapy, it is important to carry out team medical care in hospital and neighboring medical areas for the further widespread and enlightenment of palliative radiotherapy.
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