連載
今月の症例
小野寺 耕一
1
,
山 直也
1
,
小野寺 麻希
1
,
小山 奈緒美
1
,
畠中 正光
1
,
山下 建
2
,
鰐渕 昌彦
3
,
瀬川 惠子
4
1札幌医科大学附属病院放射線診断科
2同形成外科
3同脳神経外科
4同病理診断科
キーワード:
頭頸部腫瘤
,
軟部腫瘍
,
デスモイド型線維腫症
Keyword:
頭頸部腫瘤
,
軟部腫瘍
,
デスモイド型線維腫症
pp.1719-1722
発行日 2017年11月10日
Published Date 2017/11/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000196
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画像所見 MRI(図1)で右後頸部に右頭板状筋から外側の後頸間隙へ突出する腫瘤を認める。腫瘤の腹頭側部は境界明瞭・辺縁平滑で,被膜様の低信号を有し,外側では右胸鎖乳突筋を圧排しているが,明らかな浸潤所見を認めない(図1A〜C △)。背尾側では右頭板状筋とbeak sign を呈し,境界は一部不明瞭で筋浸潤が疑われる(図1D扌)。腫瘤内部はT1 強調像(図1A)では筋と同程度の均一な低信号を示し,T2 強調像(図1B)では不均一な高〜低信号を呈し,造影T1 強調像(図1C,D)にて比較的均一な増強効果を示す充実性腫瘤である。拡散強調像(図1E,F)では腫瘤の平均ADC値は1.5×10-3mm2/sec である。腫瘤は3 年前の術後翌日のCT(図2)で気腫を認めた部位に位置している。
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