手術症例報告
胸部食道癌術後の残頸部食道癌に対し,喉頭温存手術を施行した1例
岩倉 愛
1
,
金森 浩平
1
,
庄司 佳晃
1
,
數野 暁人
1
,
山本 美穂
1
,
小柳 和夫
1
1東海大学消化器外科
キーワード:
頸部食道癌
,
喉頭温存手術
Keyword:
頸部食道癌
,
喉頭温存手術
pp.519-523
発行日 2026年4月15日
Published Date 2026/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004917
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近年の食道癌の治療成績向上,長期生存例の増加に伴い,食道癌術後の再発や異時性多発癌はしばしば経験されるものとなり,その頻度は徐々に増加している1)。とくに胸部食道癌術後の頸部食道領域では,吻合部近傍に新たな癌が発生することがあり,術後フォロー中の重要な問題の1つである。頸部食道癌は早期に発見できれば内視鏡治療の適応となるが,粘膜下層以深への浸潤が疑われる場合には,外科的切除や化学放射線療法(chemoradiotherapy;CRT)などの根治的治療が必要となる。しかし,胸部食道切除後症例では再建臓器の存在や術後癒着の影響により,治療法の選択が困難となることが多い。とくに吻合部狭窄を伴う症例では,CRTによる照射が狭窄を増悪させる危険があり,慎重な判断を要する。また,手術を選択した場合でも,頸部食道という解剖学的特性から喉頭温存が不可能であることも少なくない。

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