特集 誌上ディベート ロボット支援肝胆膵外科手術のpros and cons ―近未来のスタンダードとなり得るか―
3.近未来の生体肝移植ドナー手術 1)開腹手術の立場から
小林 剛
1
,
大段 秀樹
1
1広島大学大学院医系科学研究科消化器・移植外科学
キーワード:
生体肝移植ドナー
,
肝切除術
,
開腹手術
Keyword:
生体肝移植ドナー
,
肝切除術
,
開腹手術
pp.1874-1882
発行日 2024年11月15日
Published Date 2024/11/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004150
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生体肝移植ドナーにおけるグラフト採取手術には,生体ドナー(以下,ドナー)の安全性を担保することと,グラフトの機能保持という2つの不可欠な命題が課されている。健常人にメスを入れるということと,生命維持に必須の臓器である肝臓を意図的に減量するという意味で,ドナーは大きなリスクを背負う。また,生体肝移植はドナーおよびレシピエントの治療結果がともに成功裡に終えられてはじめてドナーの意思が報われる。したがって,良質なグラフトを損なうことなく採取し,レシピエントの移植結果を担保することが,絶対条件である。
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