特集 最先端の画像支援技術を用いた肝胆膵外科手術
AI手術支援システムを利用した腹腔鏡下胆嚢摘出術
藤永 淳郎
1
,
遠藤 裕一
1
,
河村 昌寛
1
,
中沼 寛明
1
,
衛藤 剛
1
,
猪股 雅史
1
1大分大学医学部消化器・小児外科
キーワード:
AI
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
胆道損傷
Keyword:
AI
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
胆道損傷
pp.1659-1666
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003003
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1990年,山川らにより,わが国で初めて腹腔鏡下胆嚢摘出術(laparoscopic cholecystectomy;LC)が実施され,30年以上が経過した1)。LCは急速に普及し,日本内視鏡外科学会(Japan Society for Endoscopic Surgery;JSES)のアンケート調査によると,1990~2019年の期間で累計65万2,457件のLCが実施されている2)。現在では年間3万8,000件が施行され,わが国で最も普及している内視鏡外科手術の1術式となった。また,手術手技の向上に伴って,近年ではその適応も拡大されており,従来は開腹手術が選択されることが多かった急性胆嚢炎に対しても87%の症例でLCが実施されている。一方で,LCにおける重篤な合併症である術中胆道損傷(bile duct injury;BDI)は0.4~0.6%で推移しており,BDIは必ずしも減少していないのが現状である(図1)。
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