特集 イラストで見る消化器癌手術アトラス
Ⅳ 肝胆膵 3 ロボット支援下肝切除術
加藤 悠太郎
1
,
杉岡 篤
2
,
小島 正之
3
,
髙原 武志
3
,
須田 康一
3
,
宇山 一朗
1
1藤田医科大学先端ロボット・内視鏡手術学
2藤田医科大学病院国際医療センター
3藤田医科大学総合消化器外科
キーワード:
ロボット支援下肝切除術
,
腹腔鏡肝切除術
,
肝外Glisson鞘アプローチ
Keyword:
ロボット支援下肝切除術
,
腹腔鏡肝切除術
,
肝外Glisson鞘アプローチ
pp.891-901
発行日 2023年5月31日
Published Date 2023/5/31
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003344
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ロボット支援下肝切除術(以下,ロボット肝切除)は通常の腹腔鏡下肝切除術(以下,腹腔鏡肝切除)に続く,低侵襲肝切除術のプラットフォームである。ロボット支援手術はロボットの機能的利点から,消化管および膵臓領域でその使用実績は急増しているが,肝切除では,上記利点が腹腔鏡肝切除の技術的困難性や欠点を補完することが理論的には期待されるが,優越性を示すデータが未熟であったため,導入が遅れた。しかし,ここ2~3年の間に海外ではロボット肝切除は急激に普及し,腹腔鏡肝切除に勝る周術期成績も報告されはじめている1-3)。わが国ではロボット肝切除は2022年4月より施設基準を定めた保険診療が開始されて実施症例が増加し,2022年12月現在,400例程度が集積されている。当施設では2022年11月までに152例のロボット肝切除例を集積しているが(表1),示すように多岐にわたる術式を経験した4)。
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