特集 閉塞性大腸癌の治療戦略と手術
5.閉塞性大腸癌に対する根治切除 1)一期的手術の立場から
的場 周一郎
1
,
黒柳 洋弥
1
,
福井 雄大
1
,
平松 康輔
1
,
前田 裕介
1
,
宮崎 遼
1
1虎の門病院消化器外科
キーワード:
閉塞性大腸癌
,
一期的手術
,
bridge to surgery
Keyword:
閉塞性大腸癌
,
一期的手術
,
bridge to surgery
pp.568-572
発行日 2023年5月15日
Published Date 2023/5/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003278
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閉塞性大腸癌は全大腸癌の約10%を占めるといわれており1,2),日常臨床でも度々経験する。大腸癌を根治するには手術が最も重要であるが,閉塞性大腸癌では腸閉塞の解除と腫瘍切除という2つの手術手技が必要となる。その両者を同時に行う一期的手術が安全に行えれば問題ないが,通常の大腸癌と違っていわゆるoncological emergencyを呈していることも多く,周術期合併症や死亡率が高い3,4)。安全性優先するために腸閉塞の状態のみを改善し,その後,根治的切除を行う二期的手術という選択肢もあり,従来から議論が繰り返されてきた。
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