特集 肥満症・糖尿病患者に対する減量・代謝改善手術
内視鏡的胃内バルーン留置術の効果と問題点
前川 智
1
,
新澤 真理
1
,
原田 大
2
1JA長野厚生連 長野松代総合病院消化器内科
2産業医科大学医学部第3内科学
キーワード:
胃内バルーン留置術
,
肥満
,
Orbera365Ⓡ
Keyword:
胃内バルーン留置術
,
肥満
,
Orbera365Ⓡ
pp.473-482
発行日 2023年4月15日
Published Date 2023/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003240
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内視鏡的胃内バルーン留置術(以下胃内バルーン留置術)は,肥満患者に対する減量を目的として,内視鏡を用いて胃の中に直径が約10 cmのシリコン製のバルーンを留置する術である(図1)。バルーンを胃の中に留置することにより,胃の容積が小さくなることで食事摂取量が減り,また食物が胃内に停留する時間が長くなるために満腹感が得られやすく,効果的に体重を減少させることができる。胃内バルーンの留置期間は6~12カ月である。胃内バルーン留置術は,1982年に胃石をヒントに世界で初めて開発され1),わが国では2004年に導入された2)。その後,わが国での施行症例数は年々増加傾向にあり,2019年12月までに408例が施行されている3)。
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