肥満と消化器疾患
病的肥満患者に対する内視鏡的胃内バルーン留置術の効果とその位置付け
畑尾 史彦
1
1東京都立多摩総合医療センター 外科
キーワード:
胃鏡法
,
食事療法
,
体重減少
,
胃バルーン
,
治療成績
,
肥満症
Keyword:
Diet Therapy
,
Gastroscopy
,
Obesity, Morbid
,
Gastric Balloon
,
Weight Loss
,
Treatment Outcome
pp.1635-1640
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014025315
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
肥満は2型糖尿病,高血圧,脂肪肝などさまざまな疾患の病態の基盤となると考えられるが,欧米では内科的治療に抵抗性の高度肥満症に対して肥満手術がすでに標準的治療として行われており,日本でもその必要性が論じられつつある.内視鏡観察下に胃内に専用のバルーンを留置し食事量を減少させる方法は,体に傷をつけることなく施術することが可能で,外科的治療と内科的治療の中間的な治療と位置付けられている.この方法は低侵襲に減量が得られる反面,抜去後にはリバウンドしやすい欠点をもつため,極端な病的肥満症例には不十分である.比較的軽症もしくは肥満手術の術前減量に対して使用することが適した治療法と考えられる.
Copyright © 2013, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.