特集 肥満症・糖尿病患者に対する減量・代謝改善手術
減量・代謝改善手術における周術期(栄養)管理と術後フォローアップ
稲嶺 進
1
,
仲里 秀次
1
,
稲福 梨恵
1
,
児島 和孝
1
,
沢岻 安勝
1
,
高江洲 享
1
1医療法人おもと会 大浜第一病院代謝外科
キーワード:
減量代謝改善手術
,
周術期管理
,
高度肥満
Keyword:
減量代謝改善手術
,
周術期管理
,
高度肥満
pp.429-439
発行日 2023年4月15日
Published Date 2023/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003234
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高度肥満と肥満に関連する健康障害の治療を目的とした減量・代謝改善手術(bariatric and metabolic surgery;BMS)は,わが国でも近年,施行件数が増加している1)。BMSには胃縮小のみ2種類,胃縮小に小腸バイパスを付加した4種類の合計6種の術式が国際肥満代謝外科連盟(International Federation for the Surgery of Obesity and Metabolic Disorders;IFSO),米国肥満代謝外科学会(American Society for Metabolic and Bariatric Surgery;ASMBS)で承認されているが2, 3),わが国においては「腹腔鏡下スリーブ状胃切除術(laparoscopic sleeve gastrectomy;LSG)」のみが保険適用のため,LSGが95%を占めており,事実上唯一の選択枝となっている1)。LSGはリンパ節郭清や消化管再建を伴わない胃切除術であるが胃癌や胃粘膜下腫瘍の治療を目的とした胃切除術とは,手術方法だけでなく,対象患者の特性,起こり得る合併症の種類・時期・マネージメントなどが異なり,栄養管理を含めたBMSに独特な周術期管理と術後フォローアップを理解する必要がある。
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