手術症例報告
膵頭十二指腸切除後17年の挙上空腸に生じた非閉塞性腸管虚血(NOMI)に対して外科治療で救命し得た1例
菊地 晃司
1
,
新田 浩幸
1
,
安藤 太郎
1
,
菅野 将史
1
,
片桐 弘勝
1
,
佐々木 章
1
1岩手医科大学医学部外科学講座
キーワード:
非閉塞性腸管虚血症
,
膵頭十二指腸切除術
Keyword:
非閉塞性腸管虚血症
,
膵頭十二指腸切除術
pp.1345-1350
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002344
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非閉塞性腸管虚血(non-occlusive mesenteric ischemia;NOMI)は,腸間膜の主幹血管に器質的閉塞がないにもかかわらず腸管に虚血や壊死を生じる疾患で1958年に初めて報告された疾患である1)。心血管疾患,糖尿病や慢性腎不全などの基礎疾患を有することが多いと言われている2)。今回,われわれは膵頭十二指腸切除後17年の挙上空腸にNOMIをきたし,挙上空腸の虚血腸管切除術により救命し得た1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
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