特集 上部消化管手術におけるトラブルシューティング─困難症例・偶発症への対策
胃癌手術における術中脾損傷・出血に対する段階的対処
平田 雄紀
1
,
青山 純也
1
,
今井 俊一
1
,
山田 暢
1
,
西山 亮
1
,
江川 智久
1
1済生会 横浜市東部病院外科
キーワード:
胃癌
,
脾損傷
Keyword:
胃癌
,
脾損傷
pp.1177-1180
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002296
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近年行われた臨床試験(JCOG1001)1)の結果,胃癌手術において脾臓摘出術(以下,脾摘)の意義は非常に限定的なものとなった。それに伴い脾摘を含め,膵脾の授動など,脾臓を扱う機会は激減した。ところが,胃癌手術における脾損傷は注意を要する術中合併症の1つであることに変わりはない。未然に防ぐことが肝要であることは言うまでもないが,実際に脾損傷が起こった場合,その損傷の程度を冷静に判断し,段階的に対応し,安全に手術を進行することが求められる。
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