特集 食道癌・胃癌手術におけるリンパ節郭清の理論と手技
Ⅰ.食道 4)反回神経麻痺予防のための神経刺激モニタリング─現状と展望
小澤 壯治
1
,
小柳 和夫
1
,
二宮 大和
1
,
谷田部 健太郎
1
,
樋口 格
1
,
山本 美穂
1
1東海大学消化器外科
キーワード:
反回神経麻痺
,
神経モニタリング
,
リンパ節郭清
Keyword:
反回神経麻痺
,
神経モニタリング
,
リンパ節郭清
pp.153-158
発行日 2021年2月15日
Published Date 2021/2/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002054
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食道癌のリンパ節転移は反回神経周囲リンパ節に高率に認められ,治療成績向上のためにはそのリンパ節郭清が重要である1)。この反回神経周囲リンパ節郭清操作が原因で胸腔鏡手術後の反回神経麻痺が34%の頻度で発症した報告もあり2),食道癌手術において注意すべき術後合併症である。術後反回神経麻痺を防ぐため,反回神経の同定や神経機能の把握などを行う術中神経モニタリング(intraoperative nerve monitoring;IONM)は,甲状腺・副甲状腺手術に続いて,食道癌手術にも行われてきたが3),2020年度診療報酬改定で食道癌手術におけるIONMの保険適用が拡大され,各施設での導入が容易となった。
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